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Twitter内リレー小説 「In The Water」
小説の続きを書いて改行し、最後に「#inthewater」というハッシュタグを入れるだけで、どなたでも御参加できます。奮って御参加ください。
こちらではTwitter内リレー小説のログを公開します。
cocoon_oharu私が目が覚ました時、私は水の中にいました。正確に言うと目覚めてすぐには自分が水中にいるということがわかりませんでした。最初に異変に気づいたのは、ベッドの隣で寝ているはずの私の妻の臀部と長い髪の毛が私の頭上高くにゆらゆら漂って見えた時でした。 #inthewater
foglia_tw私は水中にいるにも関わらず、全く息苦しくないのでした。水のなかにいることはとても自然なことに思えました。呼吸、そう、呼吸に値することを私はしていたのでしょうが、私はそれを意識しませんでした。通常の生活で呼吸を意識しないように。 #inthewater
TATSU0691きっ とまだ夢の中にいるに違いない。夢の中にいて、なお夢であることを自覚する夢。私はそんな風に思いました。そう考えると、その水中が実際どこなのか気にな らなくなりました。妻の傍まで浮上して下から突付いてやろう、そんな悪戯心さえ芽生えました。ほくそえんだそのとき #inthewater
cocoon_oharuくすくすという笑い声と「ねえ、夢かどうかあなたのほっぺたつねってためしてみたら?」という女の子の声が聞こえ、そしてその次の瞬間 #inthewater
TATSU0691また少女の声がした。「あなた、本当にほっぺをつねろうとしたでしょ?だから戻ったのよ」 何がおかしいのか少女は、くすくすと笑ってました。 「ここはどこなんだい?」 「ここはあなたよ」 「あなたって?」 「あなた自身」 #inthewater
TATSU0691「君は誰?」 「私はあなた」 「おじさんをからかっている?」 「ううん。覚えておいて。戻りたいときのおまじない。目を覚まそうとすると浮いて戻れるから」 #inthewater
TATSU0691なんだ、いったい。おまじないって。なんだ、この良く分からない会話。 少し混乱していた。やはり夢なのか?そう思ったとき #inthewater
cocoon_oharuこの少女のことを自分は知っている、という考えが唐突に浮かびました。この声を私はよく知っている。しかし彼女のすがたかたちや、いつ、どこで会ったのか、私とどういう関係だったのか、思い出そうとしても皆目見当がつかないのです。 #inthewater
foglia_tw私は視線を落して混乱する頭を少し落ち着かせると、バカらしいけどもそのおまじないというのを聞いておくと、何かの役に立つかも知れないと思い「おまじないを教えてくれないかな」と少女に声をかけました。しかし少女はもう消えていなくなっていました。 #inthewater
cocoon_oharu行っちゃったのか...急に私は孤独感に襲われ、思わず深くため息をつきました。するとため息といっしょに口と鼻からぼこぼこっとやわらかい泡がこぼれ出て、私のまわりを虹色のクラゲのように漂い始めました。 #inthewater
TATSU0691私は身体は水面に浮いたまま、頭だけ水に沈めて、虹色の泡が漂うのをぼんやりと眺めてました。誰なんだろう、あの女の子。どこなんだろう、ここ。水面から顔を出して空を眺めました。水の上はなんだかぼんやりした空間で景色というものがありませんでした。 #inthewater
TATSU0691いつまでも、ここでぼんやりしててよいのかな。あ、そうだ、いま何時?今日の仕事は。頭の中の想いが現実に徐々に引き戻されきたとき、不意に私は寝室のベットの上で仰向けになっていることに気がつきました。目が覚めたまま目を開いたまま、いきなり場面が変わったように。 #inthewater
TATSU0691変だ。水の中に居たときから私は起きてました。それとも自覚がないだけで、やはり夢を見ていたのでしょうか?水の中にいたすべてのことを私は鮮明に覚えてました。窓からはカーテン越しに外が明るくなっているのが分かりました。隣で妻が寝返りをうちました。 #inthewater
TATSU0691まるで今、寝室にいることのほうが夢のようにさえ感じます。 ベッドから身を起こして、思わずつぶやきました。「夢に決まっているさ」 喉が渇いた。あれだけ水の中にいたのに。「夢で喉は潤わないよ」 ふふ。 #inthewater
TATSU0691ベッドから降りて立ち上がり、キッチンに向かおうとしたその時、「夢じゃないわよ」 #inthewater
foglia_tw夢じゃない・・・その言葉が私の耳に響いた瞬間、私はまた水のなかにいたのです。その声は消えた少女のものでした。ベッドの横に寝ていたはずの妻は消えていました・・・川の清流に流されていたその続きから、また水の物語が続いたのです。 #inthewater
cocoon_oharu「やれやれ」と私は思いました。いったいどうなっちゃったんだ?水の中にいる私は『客観的にみて本当に』水の中にいるのか。それとも私の頭がおかしくなっちゃっただけなのか?私は消えてしまった妻をうらめしく思いました。彼女に私が『どう』見えるのか聞きたかったのです。 #inthewater
TATSU0691「なぁ、いじわるしないで教えてくれよ、ここはどこなんだい」 もう頼れるのは少女しか居なかった。 「ここはあなたよ」 「また、それか。じゃあ、君は私なんだね」 もはや、これは夢ではなさそうだ。何かの病気で倒れたのか、心の病で幻覚を見ているのか。 #inthewater
TATSU0691「あなたは私をしっているはずよ」 意外な答えが返ってきた。 「でも、私は君なんだろ?知らないさ、そんなの」 川に浮かびばがら、力なく空を眺めた。私は今、倒れているのだろうか?独り言をつぶやいているのだろうか?妻はいまなにをしているだろう? #inthewater
TATSU0691「あなたは私を知ってるわ。ちゃんと思い出して。あなたの中の私。あなたの一部」 一部と聞いて、学生時代に読んだ心理学の本を思い出した。 「アニマ?」 「とりあえず、それでいいわ」 「とりあえずってなんだ?」 「知識と実際はちょっと違うの」 #inthewater
foglia_tw「あ なたがとりあえず、納得出来る形でいいわ」「どういうことだ?」「心理学の世界じゃないのよ。心理学って終わりが見えないぐらいの貨車の列にもう一つ貨車 を付け足すみたいなものだから意味はないわ。でもあなたが納得出来るならそれで始めましょう」と少女は言いました。#inthewater
foglia_tw「俺が君で君が俺。さっき垣間みた日常は?今までの妻との生活は?俺の仕事は?何が本当なんだ?」「全部本当じゃないかしら?」「それは陳腐な答えだな。」「でも、陳腐でないことってあるのかしら?」「って、もう一人の俺の女性人格が言っているわけか?」 #inthewater
foglia_tw「そういう風に進めるのも面白いかもね」「からかっているのか?」「いいえ。だいたい、あなたに、私はどういう風に映っているかしら?」「とても綺麗な少女」「あはは、そうね、それは間違いないわ」 #inthewater
cocoon_oharu私は彼女との会話を楽しむ余裕すら出て来た様に思いました。「水の中と水の外、その境目には何があるのかしら?それともないのかしら?」少女が突然独り言のようにつぶやき、私の顔を真剣に見つめているのを「感じ」ました。途端に私は胸が締め付けられる様な寂しさに襲われ、 #inthewater
TATSU0691水の中に身体が沈んでいくのが分かりました。胸を締め付ける痛みが私を水に底に引っ張っているように感じました。「なんだろう、とても寂しくて悲しい」 そう呟くと、その呟きは水の中で吐き出され、蛸が濃い藍色の墨を吐いたように水の中を漂いました。 #inthewater
TATSU0691その藍色は、私の胸の痛みが心の血となって水の中に吐き出されたかのようでした。私はもっと深く、この水の世界を旅しなければならない。この苦しみの正体をしらなければならない、そう直感しました。 #inthewater
TATSU0691この水の世界。私自身の世界。アニマがいる無意識の海。老賢人もいるのか?水の世界には妻がいた。集合無意識。もしかして、 #inthewater
foglia_twもしかして、これがあの少女が言う「私」なのか?そう思いました。そして、それは陳腐だと思いました。しかし、それが私をとりまく「とりあえず把握出来るもの」だったのです。そう思うと、私は少し落ち着いて身の周りを観る余裕が出来て来ました。 #inthewater
foglia_tw私が吐いた藍色の「悲しみ」は私の周りに漂っていました。妻が水のなかを仰向けに浮き沈みしていました。不思議なことに、私が生活していたままの、ベッドも、テーブルもありました。しかし、それらは全く「記号」でした。妻でさえも。 #inthewater
foglia_twそれらは、ただ水のなかを漂い、そう、私と無関係にただ漂っているのです。少女は?私は少女を探しました。少女はいませんでした。私はさらなる孤独に引き込まれました。今まで体験したことのない、本当の、無制限の孤独。しかし、それは場所でも気分でもないものでした。 #inthewater
foglia_tw私は水のなかで膝を抱え座って周りを見回しました。まるでコメディ映画のワンシーンのような風景。漂う家具、妻。「藍色の呼吸 」、ああ、私は常に悲しみを吐いていたんだ・・・少女は?少女が消えてほんの数分の間に、既に私にとっての少女は美化されていました。 #inthewater
foglia_tw「あの美しい少女にまた会いたい」と切に思いました。どうか表れてくれ。しかしその思いは、ゴボッという音と共に大きな泡として、私の口から出ただけでした。「あの少女だって無関係なんだ」と思うと、さらに孤独は深まりました。 #inthewater
foglia_twしばらくすると、水の動きそのものが止まってしまいました。全てが止まってしまったかのように感じました。私は家具やベッドや妻の間を歩き回りました。触ってみたりもしました。しかし、それはただそこにあるだけで、やはり私とは無関係でした。 #inthewater
foglia_tw全てが止まってしまった。そのうち、光さえもなくなるのでは、という恐怖が私を襲いました。動きが無い世界でさらに光までも失ったら・・・私はすっかりその恐怖に支配されてしまいました。私は完全に一人になる。そう思うと、 #inthewater
foglia_twそ う思うと、あの、無関係な家具や妻さえも、とてもいとおしく感じました。 少女は?あの少女はどこに行ったんだ?私は殆ど半狂乱になって少女を探しました。しかし「止まってしまった空間」のどこに少女はいるというのだろう? 光を失う前に、どうしても少女い会いたい。#inthewater
TATSU0691あの少女のことを念じていると、私の周りにあった記号のような嘘臭い「家具」も「妻」も「寝室」も視界から消えていきました。先ほどから私の体の毛穴から暗い色が流れ出しているのに気がついてました。それが、この水の中で具象化した私の孤独なのでしょうか。 #inthewater
TATSU0691「姿を見せてくれよ」そう呟くと、虹色の泡になって暗くなった水の中で淡い輝きを放ちました。少女への想いだけは色彩が異なるようです。 「ほっぺをつねるおまじない」 少女の言葉を思い出しました。何を唱えればよいのだろう、それを聞きそびれてしまった。 #inthewater
TATSU0691頬をつねって大声で上げました。「もう、出してくれ、ここから」 急に身体が上に向かって引っ張り上げられるのが分かりました。激しい水の流れに揉まれながら身を任せていると、放り出されるように私は水面に浮き上がりました。 「駄目ね」 少女の声がしました。 #inthewater
TATSU0691水面から顔を上げると、少女が私を見下ろしてました。 「おまじないが利いたかな」 安堵の笑みが思わず顔中にこぼれるのが自分でも分かりました。 #inthewater
TATSU0691単に美しいだけではない。無性に惹きつけられる少女の顔立ち。子供の頃に死んだ母のような、初恋の少女のような、そして妻の智恵子のような、、、 「駄目ね、海の底まで潜りたいと願ったのはあなたでしょ」 「そんなことをお願いした覚えは。。。」 「ごまかしても駄目よ」 #inthewater
TATSU0691「いつまでも自分をごまかしていては本当の言葉は紡げないわよ」「私の仕事のことを言っているのか?」「わたしはあなた」「よくご存知というわけか」「そうよ」 #inthewater
TATSU0691「私は彫刻家で大学の講師なんだ。詩人じゃない」 「嘘よ」 「ごまかすな、と」 「そうよ」 「確かに筆は完全に止まってしまった。理由が分からないんだ」 「知っているはずよ」 「ごまかす気はない。本当に分からないんだ」 #inthewater
TATSU0691「知りたくないのよ」 「そうなのか?じゃぁ、教えてくれ」 「うふふ、駄目よ。意味がないもの」 「水の中に答えがあるのか?」 「あなたはそう考えたのね」 「私がそう考えたのか、そうなのか・・・」
cocoon_oharu「あなたがそうやって自分に甘えて溺れている限り」少し芝居がかった口調で彼女は言いました「私はずっと閉じ込められたまま..」そして私をその大きな黒い瞳でじっと見つめました。私はすっかり落ち着きをなくしてしまいました。私のせいで?彼女が閉じ込められている? #inthewater
cocoon_oharuそして彼女への想い、愛おしさが体中を電気のように駆け巡り、彼女をこの手で抱きしめたい、という衝動が私を襲いました。彼女を助けなくては、、 #inthewater
cocoon_oharu「気をつけろ!」突然水の底から男の声が響いてきて、私はぞっとしました「そいつはとんだ雌狐だぞ」 #inthewater
foglia_tw 「男の声?誰の?・・・聞いたことのある声。父?いや、これは・・俺だ。自分の声だから分からなかったが、これは俺の声だ。録音したものを聞いたことがある・・これも『私』なのか?」 私はまた混乱してしまいました。信頼出来るものは何一つない。確かなものは何一つない。 #inthewater
foglia_tw 「不確かなものも不確かなのだ。確実なものもない。と、いうことは俺は何なんだ。俺の生きて生きた、そして俺が生活だと思っていたものは!」「知らねえよ」という男の声が急に聞こえて来ました。それは先ほどの私自身の声でした。 #inthewater
foglia_tw 自分の声に答える、という何とも奇妙な事態に陥りました。「知らねえって、どういうことだ。俺はお前なのか?」「そうかも知れない」「そうかもって」「俺も知らない。俺はただお前の間抜けさに思わず口を出しただけさ」私はまるで兄か父と話しているような気になりました。 #inthewater
foglia_tw 「間抜けってどういうことだ。俺はこんな水のなかにひっぱり込まれて困ってるんだよ。これは夢なのか?夢ではないように思うんだが」「全くお前がバカだな。芸術だとか詩とかほざいているからワケわかんねえ場所に迷い込むんだよ、くだらねえ」「くだらねえ、って・・」 #inthewater
foglia_tw 「くだらねえからくらだらねえんだよ」と男は言い放つと急にその声は消えてしまいました。本当に、数秒前まで、その声が響いていたとは全く思えないぐらいの沈黙がまたやって来ました。私はしばらく座り込んで頭を抱えていました・・ #inthewater
TATSU0691 私と同じ声を持つその男の投げやりで攻撃的な口調。私が常日頃からそれを抑制してきました。美術学校の生徒の前でも妻や親族の前でも。私の世間で見せている仮面の対極に居るもの。 #inthewater
TATSU0691 「分かったよ、お前の正体が」 返事はありませんでしたが私は続けました。 「お前は私の影だ」 #inthewater
cocoon_oharu しかし私の声は虚しく水の中に吸い込まれてゆき、沈黙が私のまわりを覆っていました。「おい!返事をしろ!」私は怒鳴りました。「お前は俺の影だ!図星だろ?!おい!!聞いてるのか?!」私はほとんど半狂乱になって叫んでいました。「返事をしろ!!返事をしてくれ!!」 #inthewater
foglia_tw 私がどんなに叫んでも、返事はありませんでした。いや、しかし待てよ・・・声の主たちは、一度も答えをくれてはいない・・・おまじないも、教えてもらってはいない・・少女を呼んで出て来たことはあったが・・彼らは、俺が正解を答えると沈黙する・・消えるのか・・ #inthewater
foglia_tw 「ヤツは俺の陰だ」私は確信しました。「正解を言うと、彼らは消えるらしい」と把握出来て来ました。なぜ消えるのだろう?しかし、彼らが消えてしまうことが、私にはとても寂しくもあったのです。悩みでも、苦悩でも「相手が欲しい」のです。孤独のなかでは。 #inthewater
foglia_tw 「ああ、そうだ、俺の日常だって同じだ」私はそう思いました。「俺は孤独になりたくなかった。苦痛からさえも。煩わしさから、さえも」「俺は自分が創作上、進展すればするほど孤独なる、それが観えて無意識に孤独を避けた・・」水のなかは静まり返ったままでした。 #inthewater
foglia_tw「静かだな・・俺が正解を言っているからか?」そうはいっても反応が欲しい。しかし、私が正解を言うほど、静まり返るのです。彼らの声は、ただ私を刺激し、そして放置する。ああ、この放置は自然のそれ、だ。神々の無関心。しかし、寂しい。この絶望的な放置と孤独なら、 #inthewater
foglia_tw「ウソの雑音にまみれていた方がマシだ!」そう叫んだ時、また男の声が響きました。 #inthewater
続く 2009年10月05日
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