麻生太郎「とてつもない日本」
外務大臣であり次期首相候補でもある麻生太郎議員の「とてつもない日本」を読んだ。
日本とは何か?という答えには3つある。それはアジアのThought LeaderでありBuild-In Stabilizerであり他の諸国家との関係に上下関係を持ち込まずPeer to Peerを志向する国家であるということだ。そんな風に語る麻生氏のこの回答には非常に頷ける部分が多い。 ただ唯一難を言えば靖国神社を国営化しようという案は決して反対ではないものの「うーん」と唸ってしまうな。
印象的だった文章を以下に引用してみる。
祖父・吉田茂は、私が幼い頃、よくこんなふうに語っていた。
「日本人のエネルギーはとてつもないものだ。日本はこれから必ずよくなる。日本はとてつもない国なのだ」-----。
私はいま、その言葉を思い出している。反日感情が高まって、中国重慶のサッカー場で凄い騒ぎになったのとほぼ同じ時期に、谷村新司さんは上海で十万人を集めて野外コンサートをやった。エンディングで歌ったのが「昴」。観客の90パーセントが、スタンディング・オベーションをしながら、日本語で歌ったという。騒ぎを起こしたのも中国人ならば、「我は行く~」と大合唱したのも中国人である。
私は昭和十五(1940)年、戦争の始まる前年に生まれた。多くの若者から見れば「じいさん」に違いない。しかし、その年に生まれたのが、あのビートルズのジョン・レノンだと聞いたらどうだろうか。彼と私とは一ヶ月しか誕生日が違わない。不幸な亡くなり方をしたけれども、健在だったら、きっと彼はまだ新しい音楽を作っていただろう。思いっきり単純化していえば、「老人」と一口に言っても、すでに俳句や詩吟よりもロックンロールの世代になっているのだ。
日本は不況といわれ、格差が拡大したと言われながらも、相変わらず世界第二の経済大国であり、貿易収支、経常収支ともに黒字なのは先進国の中では唯一日本だけだ。しかも、犯罪発生率は最低、特許取得率は一番、外貨準備高も一番。数字で見れば日本が「とてつもない力」をもった国であることは一目瞭然である。これで将来を悲観するほうがどうかしている。かつて、あるイギリス人が「日本が不況というなら、その不況を輸出してほしいものだ」といったという。外国人から見れば、90年代の日本ですら、どこが不況なの?ということだったのである。
戦争で大負けをして国内外に多大の迷惑をかけたのに、「価値の外交」とはまた、いつから他人さまに説教するという得を身につけたのか、と・・・・・・。特に、「日本は孤立している」という人たちから、こんな反応が返ってくることだろう。それは承知している。しかし、それは鏡に映る自分を、ニセモノだ、こしらえものだと思いたがる、一種の病癖である。
安倍首相ほどイデオロギッシュで無いぶん、素直に人をひきつける。美しい国というと、なんだか息苦しく感じる人も、こんな風にあっけらかんと自己(自国)肯定を語られると、むしろ清清しさを感じる人も多いだろう。
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